鼓室内ステロイド療法の効果は?治療法や副作用も!

比較的新しい治療法として、「鼓室内ステロイド療法」があります。

効果が有るのか無いのか議論があったようですが、最近の論文では効果あり!とする結果がでています。

そこで、この「鼓室内ステロイド療法」について調べてみました!

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「鼓室内ステロイド療法」ってなに?

鼓室内ステロイド療法は、鼓膜の中にステロイドを注入して、耳の患部に濃度の高いステロイドを行き渡らせて、炎症を抑えることで難聴を回復させる治療法です。

「鼓室内ステロイド療法」の効果は?

どこにどう作用して、聴力が回復するのかはよくわかっていません。

とある論文では、鼓室内ステロイドでは、点滴によるステロイド治療よりも、88倍の量が患部に届くとあります。他にも、4.4~189.6倍になるっていうのもありました。

これまでのステロイドを使った治療法より薬がしっかりと患部に行き渡るわけで、効果がありそうな気がします。

効果については、2割から5割の症例で聴力が改善したとされているそうです。

「鼓室内ステロイド療法」治療法

まず、鼓膜に麻酔をして鼓膜を小切開してチューブを差し込み、ステロイドを注入します。

この鼓膜の切開は、中耳炎の治療でも使う方法で確立した方法だそうです。

チューブは挿しっぱなしにしておいて、7日間の間に4回注入するそうです。
鼓膜の穴は、1ヶ月以内に閉じるそうです。

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「鼓室内ステロイド療法」副作用とリスク

薬の服用や点滴に比べて少量の薬剤で済むので、薬による副作用は少ないようです。

鼓膜に開けた穴が上手くふさがらないこともあるようです。66例中7例で鼓膜穿孔(穴)が残ったらしいです。

長く穴があいた状態だと自然には塞がらなくなるようなので、これは怖いですね。

「鼓室内ステロイド療法」のまとめ

高圧酸素療法との併用などで、そこそこ効果が期待できそうなので興味を持ちました。

原因やメカニズムが良く判っていない病気なので、やってみるのも良いでしょう。

但し、鼓膜に穴を開けるのはちょっと避けたいですね。これ以上、耳の関係で悩みが増えるのは避けたいですし。

もう少し様子見でしょうか。

参考文献
1)難治性突発性難聴に対する鼓室内ステロイド療法の
有効性に関する検討 日耳鼻 117: 802―808,2014

2)突発性難聴に対する新規治療法の有効性を報告(京都大学)

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