突発性難聴にかかったことのあるものとして患者側の立場から書いてますのでご了承ください。
突発性難聴について、自分の体験も交えて、もう少し詳しくまとめました!
突発性難聴の詳細
原因
突発性難聴の原因は、現在まだ判っていません。
いくつかの説があがってますが、決定的なものは無いようです。
いくつかの原因の複合的な影響も考えられるようです。
内耳循環障害
一般の病院では、内耳循環障害が影響してると説明されるのが普通のようです。
簡単にいうと内耳の音を感じる神経への血行が悪くなることを原因とする説だとのことです。
血行を改善する薬で、一部にはある程度の効果があるとされているのでしょうから、少なくとも原因の一つではあるのでしょう。
循環障害が起きる原因は、ストレス、老化などで説明されます。
ウィルス感染説
この説は、一般の医療機関でははっきりとは説明されません。
内耳の聴神経がウィルスによって炎症を起こしているとの説です。
炎症を抑えるステロイドが有効とされてますので、炎症が難聴を引き起こしている可能性は認められているのだと思います。
でも、そのウィルスが特定されていませんので、あくまで仮説にしかなっていないわけです。
ヘルペスウィルスなどが影響していると主張されているお医者様もいます。
「突発性難聴 ヘルペス」で検索してみてください。
入院しているときに、ヘルペスウィルスの影響は無いんですか?ってお医者様に聞いたら、知らない(知らないという態度?)ようでした。
症状、他の病気と見分け方
症状は、突然耳が聞こえ難くなるわけですが、片耳だけなので気づきにくいかもしれません。
私の場合は、聞こえよりも、耳鳴りと閉塞感の方を強く感じました。
閉塞感というのは、プールで耳に水が入った感じに近いです。
聞こえが悪くなるのが高音域か低音域かでも異なると思います。
めまいを感じることもありますが、持続はしません。
もし長い時間続く場合は、メニエール病を疑う必要があるそうです。
検査方法
検査は、問診で聞こえがわるくなった時期や症状を聞かれ、聴力検査が行われます。検査後、オージオグラムというグラフが作られ、再度診察を受けます。
オージオグラムは横軸に周波数、縦軸に音圧が表示されます。
要するに、どの周波数が聞こえないかってことですね。
私の場合は、片耳の2000Hzから高い音の聞こえが悪い状態でした。
これをお医者様に見せられて、説明されます。
治療方法
ステロイド治療
ステロイド(副腎皮質ホルモン)は様々な病気に広く使われ、炎症を抑える効果があるそうです。
内耳に炎症が起こっている原因がウィルスによるのか、その他の原因なのかはさておき、病院ではまず第一にこの治療を施されるのが普通です。
血流改善薬
内耳循環障害の治療として、血流を良くする薬が使われます。
トリノシン、アデホスなどの薬です。副作用はほとんどないと言われているようです。
入院した場合は点滴で、通院の場合は飲み薬が処方されます。
初期治療が終わった後で、改善が見られない場合は、3ヶ月から半年分程度この薬が処方されます。
正直、ほとんど改善の見込みがないわけですが、お医者様としても、2週間で見捨てるわけにもいかないのかもしれません。
ビタミン剤
メチコバール(ビタミンB12)が処方されます。
ビタミンB12は、聴神経を再生する効果があるそうです。
ヘルペス治療薬
原因の一つとして、ヘルペスウィルスの感染が疑われています。
ヘルペス用の薬としては、バルトレックスという薬があります。
この薬は、抗ウイルス薬の一種であり、単純ヘルペスや帯状疱疹に効果があるようです。
可能性があるものはトライしてみたいと思いましたが、普通の病院ではこの薬は処方されません。
私の場合は、近所に処方される病院もありませんでしたので、自己責任で海外から取り寄せて使用しました。(自分自身で使用する場合は違法ではありませんが、全て自己責任になりますので注意願います)
でも、一週間ほど飲みましたが、効果はでませんでした。
高圧酸素療法
これは、高圧のカプセルの中に入って、血中の酸素濃度を高くして、血の巡りが悪くなっている(かもしれない)聴神経に酸素を送り、復活させようとするものです。
自分は東海大学病院でこの治療を受けましたが、改善はしませんでした。
初期の段階(2週間以内程度)で、カプセルに入れるチャンスがあればトライしてみても良いと思います。
星状神経節ブロック(せいじょうしんけいせつぶろっく)
この治療法は、麻酔で交感神経を麻痺させて、緊張状態にある(かもしれない)患部をリラックスさせて、血の巡りを良くしよういうものです。
聞いただけでも恐ろしい感じがしますね。長い注射針を首に挿し、脊髄に近いところを麻酔するということで、治療後に麻痺が残ったりすることもあるようです。
自分の場合、これはさすがに怖くてやっていません。
針治療、カイロプラクティック、整体など
突発性難聴に針治療をする治療院もあります。
針治療は、神経にも何らかの作用があると思いますので、長期的な治療での効果も否定できないとは思います。
一度だけ試しましたが、当然ながら改善はしませんでした。
気持ちいいのでリラックスできる環境であれば続けるのも良いと思います。
カイロプラクティックも一度だけ試しましたが、効果はありませんでした。
これも通わなければダメなのでしょうが、針治療や整体よりも高額です。良い処があれば続けるのも良いかもしれません。
整体やマッサージなど、緊張やストレスの影響もあると思いますので受けるのも良いと思います。
治療後
残念ながら、この病気は、完治する人の方が少ないのではないでしょうか。特に高音に障害が出た場合は治る可能性が低いと言われました。
初期のステロイドなどの治療の後、血行改善の薬やビタミン剤を数か月飲み様子を見てくださいと言われます。
その後は、1年後に再度来てくださいと言われ、聴力検査を受けて変化を確認します。
治療方法はもう無いので、大きな音に注意してくださいなどと言われるだけです。
再発
突発性難聴は再発しないと言われている例もありますが、この説明は良くわかりません。
まず、再発しないなどと言える理由が良くわかりません。
なにしろ原因不明な訳ですから、その不明なことがもう一度起これば再発になりますよね?
もうひとつ、再発の場合は、突発性難聴という病名で呼ばないから、再発ではないとの説明もあります。
いずれにせよ、屁理屈みたいなはなしですね。
実際、良くなったのが、また悪くなったということは当たり前に有ります。
患者側からすると、自分の体に起こっている症状が重要なので、
突発性難聴は再発はすると考えた方が良いと思います。